ゲーミフィケーションまとめ

最近ゲーミフィケーションという言葉を知ったのですが、今更感があるものの、まとめてみます。

『ゲーミフィケーション とは、「ゲーム要素をゲーム以外のシステムに取り入れること」である』、という分かりやすい説明を鵜呑みにしただけでは、ゲーミファイされたシステム構築どころか落とし穴にハマってしまうようです。

ゲーミフィケーション恐怖の落とし穴7つ

  • 必要のないものをゲーミフィケーションする → 本当にそれはゲーミファイする必要があるのか?
  • 報酬を重要視しすぎた結果、ユーザーが離れてしまう → ガチャやバッジ、ポイント、リーダーボードを実装するだけではダメ。外因性(数値的、具体的な報酬)と内因性(知的好奇心の刺激、繋がりたいという気持ちなど)のモチベーションをバランスよく刺激する
  • 結論ありきでサービスを開発、リリースしてしまう → 開発着手前に入念な調査、リリース後にも継続して計測、調査。ユーザー目線を忘れないこと。
  • ゲーミフィケーションの段階(後述)という概念を無視した実装と、結果の期待 →ゲーミファイするシステムの範囲を明確にする
  • 導入先のビジネスの意図と制約を考慮しない → ニーズを明確にする
  • リリース後の継続的な計測、改善をしない → 開発前段階から、測定する指標とその方法を誰がやるかを計画する
  • ゲーミフィケーションを簡単なものだと考える → ゲーミフィケーションとは継続的な改善プロセスだと理解する

ゲーミフィケーションの段階

レベル1 遊び心のあるデザイン

例)エスカレータ横の階段をピアノの鍵盤のようなデザインにしたら、階段を使う人が増えた。

レベル2 基本的なゲーミフィケーション

例) ゾンビに追われてるていで、ランニングのトレーニングができるアプリ(走るという行動を、ゲーミフィケーションで促す)。

https://zombiesrungame.com/

レベル3 ソーシャル要素のあるゲーミフィケーション

(適当な例が出せず)

レベル4 全体ゲーミフィケーション

例) 中国の信用システム(日常的な素行を監視してスコア化し、スコアが高い人は融資やホテル予約時に有利になる)のような、社会全体に組み込まれて、影響が及ぶシステム。

ただ、一般的なシステム開発の現場で対象とできるのは、レベル2~3まででしょう。

ゲーミフィケーション フレームワーク

実際に既存の競合サービスを分析したり、実装する機能の検討をする際に、オクタリシス(octalysis)というのが、色々な要素を分解して横並び評価とかもできたので、個人的に一番しっくりきました。

https://yukaichou.com/gamification-examples/octalysis-complete-gamification-framework/

八角形の上半分がポジティブ、下半分がネガティブな気持ちに起因するモチベーションを刺激する機能で、右半分が右脳的(感情的)、左半分が左脳的(数値、論理的)な機能とのことです。ゲーミフィケーションによって促進したい行動が良い影響を生む場合、一概にネガティブ要素、外的動機付けが悪いというわけではないようです。バランスよくユーザーのモチベーションを刺激するとより良いとのことです。

更にユーザーのプレイの進行度合いによって、刺激すべきモチベーションを変える必要があるとのことです。例として、サービスを始めて使う人にはそのサービスを使う意義を伝え、チュートリアルが一通り終わったユーザーには簡単な操作で連続して達成感を味わうことができるように工夫する必要があります。息の長いゲームにするには、プレイヤーがゲームの最終目的達成後にもやりこめるように考える必要があります。ドラクエだと、ラスボスを倒した後にも隠しダンジョンや、メダル集めができますが、僕もやりこんでしまいます。

ただこのオクタリシス、定量的なスコアをどのように算出しているのかが分からずです。いくつかの既存システムをとりあえず適当に数値化したところ、意外とざっくりとした特徴の把握、横並び評価で使えました。厳密なスコア化はそれほど重要ではないのかもしれません。

僕自身、現在ゲーミフィケーションについて勉強中です。
本記事の内容について、ご指摘などありましたら、ぜひともコメント欄までお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください